壁に向かって話し続ける

オタク女の備忘録

東京心覚感想 〜心に刻まれた風景、心が覚えてる景色

 

こんにちは。千穐楽後の言いようのない寂しさのままにこれを書いています。

まずは本当に3ヶ月間お疲れ様でしたという他ない。このご時世、最後まで走りきれる確証もなく、凱旋は無理かな…と諦めムードが漂っていたときもありましたね……。

無事最後まで上演できたのは運もあるけど、公演に関係したみんなの忍耐のおかげだと思います。キャストはホテル暮らし大変だっただろうし、オタクも現場ついでに会えないのさみし、、、って感じでしたね。今回も色んな意味で思い出深い公演になりました。

以下心覚とパライソの微ネタバレあります。

 

 

 

 

 

 

・内容!

抽象的なシーンが多くて様々な場面を行き来する話だったからか、解釈が紛糾してて面白かった。

冒頭と最後にあらわれる、キュビズム的に再構成された東京はまさにこの脚本を表象してるように思った。パライソから脱構築ムーブ起こってるけど、今回村雲くんが入ったことでよりそれが加速した感。

 

  • なぜ他の刀剣男士でなく水心子だったのか

まず前提として「自分と自分以外がよくわからない」っていう状態に関して。これは三日月の記憶が水心子に流れ込んでいて、自分の記憶とそうでない記憶の区別がつかなくなったこと、という認識。

で、なぜ水心子なのかというと、もともと主体の複数性が明白に表れた刀剣男士だったからなのでは。

作中、自分が誰なのかわからなくなった(背景に様々な刀の名前が浮かんでは歪み…してたシーン)水心子は、「自分を取り戻さないと…私は水心子正秀だ」と自己を確認するが症状は治まらず、「私は…僕は…水心子正秀だ!」とふたつの一人称で自己を規定する。

ここでふたつの一人称を使ってたことで、彼の中の自己はもともと「僕」と「私」に分かれていたからこそ、こういうことになってしまったのか!と気づいた。我々人間が相手によってキャラ変わったりするのは普通のことだけど、刀剣男士の中ではっきりと自己複数性があることを示されてるのは確かに水心子くらいなんだよな。

水心子がふたつの一人称を使って名乗りを上げるとすぐに他の名前は消え、線が張り巡らされる。これは自己と他者のあいだに境界が引かれたということ。

 

 

  • 結ぶ/綻びる、始まりと終わり

始まるから終わる 終わったら始まる

いくらきつく結んでも いつか解けてゆく

そしてほころびとなる

 

この命に 終わりはない

折れるまで

守るは大河の流れ

終わりなき 永遠に続く

歌を聞く 歌にする ために 

始まりは いつだったか 遠い昔かもしれないし

今かもしれない

季節は いつだったか  巡りすぎてわからないよ

今の季節さえ

 

本作、「始まるから終わる」ことに悩んでいた水心子が「終わりなんてない」ことを知る物語とも読める。なんなら人間4人になぜ生きる?を聞いて回るロードムービーなのかも。

刀ミュで「結ぶ」ものといえば絆なので(cf.『瑠璃色の空』、『誰がために』)初見ではそっちを連想したけど、今回そうではないんだよな。

水心子と清麿の間の絆はもともと強固で、水心子は

私の 役目 決して 途絶えさせぬ

刀の 誇り その意味追い続け

例え一人でも行くだけ

ってちょっと我が身に背負いすぎて隣の清麿をそんなに意識してないのかな、って感じだけど、清麿は

いくら 迷子になろうと 僕が 探し出すよ

って歌ってる。三曲目にして水心子への想いを歌い上げる清麿、強い。

 

山吹をバックに水心子が独白するシーン。

固く 閉ざされた 蕾が ほころび

戦い 疲れた あなたは ほころび

想いが生まれた

ここでの「あなた」はまあ三日月で、彼が例の活動をするようになったきっかけを水心子が悟ったという歌なんでしょうね。

で、ここでも使われてる「ほころび」というワードの多義性に新鮮に驚いた。

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悪い意味の(三曲目で歌われていた)「ほころびる」だけじゃなくて、②蕾が花開くこと、③硬い表情が笑顔になること、④感情が抑えきれなくなって外に出ること!?

「戦い疲れたあなたはほころび」って「想いが生まれた」との結びを考えても恐らく④の意味じゃん。

で、④はまさに道灌様とさみくんデュオの

人はなにゆえ 詠うのだろう

心に留めて おけぬから

雲から溢れ零れ落ちる 雨の如く

じゃんね……こんなところでもリンクしてるのスゲ〜。

てかさみくんが「心に留めておけない想い」を表象してるのめちゃくちゃグッときません?好き………。しか言えんのよ。表象の限界。

 

 

  • 放棄された世界

ポストアポカリプス桑名くん、風情があって最高でしたね、、、彼が「地に足つけてナンボ」だからこその風情。誰もいない大地に向けて呼びかけるの、初見のとき胸が苦しくなってつらかったもんな。

知ってますか 知ってますよね

ここであなたが 生きたこと

 

放棄された世界に山吹を植えることはつまり、その先に繋がっていかない世界に実のならない花を植えるということで、実がならなくても(後の世代に繋がらなくても)なかったことにはならないという主題の補強かと思った。

あと刀ミュ初の砂の演出。背景の月然り、静かの海(月のクレーター)を連想した。パライソで鶴丸が「風の吹かないつまらない場所さ」って歌ってたの、月の静かの海を放棄された世界に重ねていた説有力では!?重力があれば砂は落ちるけど、風がないから落ちるだけという。ただ、桑名くんが「僕のほっぺたを優しく撫でる乾いた風」って歌ってるから風のアレは一旦保留かも。

放棄された世界には水がもはや流れず、砂が落ちていくんですね。

 

  • 花の表象と種

はなのうたとかいう天才ソング!!!

最初に人間3人の「花」=生きた目的が歌われて、からの刀剣男士たちのパートに繋がるの、カタルシスなのよ。

戦場に散る 無数の種

血を浴びて芽吹くは

いつの春か いつの時代か

今生きている命として「種」が歌われてはいるけど、それはすぐに芽吹くものではなく、後の世に何かのきっかけがあって芽吹くとされてる。

うたわずにはいられない

終わりなきはなのうた

名前もなく咲き誇る

永遠に続くはなのうた

「歌/詠 わずにはいられない」ほどの強い意志としての「花」は、よくモチーフとして使われるような美しく儚いものとしての花とはかなり異なっている。そして「名前もない」花が咲くことが「永遠に続く」。そうして歴史は回っていくんだね……

放棄された世界で桑名が「名前はあるけど、なぜか『名もなき草』と呼ばれてる」って言ってたけど、あの草ってつまり、そこに生きていた名もなき人たちにとっての生きた目的なんだろうね。

 

ていうかこの曲、人間たちが

この命に終わりは来る 必ず来る

って歌ったあとすぐに

この命に 終わりはない

折れるまで

って三池が入るのめちゃくちゃウワッとなるよな。ここのソロが続くところ好きすぎるのよ。再び引用。

この命に 終わりはない

折れるまで

守るは大河の流れ

終わりなき 永遠に続く

歌を聞く 歌にする ために

始まりは いつだったか 遠い昔かもしれないし

今かもしれない

季節は いつだったか  巡りすぎてわからないよ

今の季節さえ

歌を聞いて歌にするために正史という大河を守ってるの!?彼らはレゾンデートルと折り合いをつけるためにそういう落としどころを見つけたのか。

そして「巡りすぎてわからないよ 今の季節さえ」という言葉の重み。何度も様々な時代に派遣される刀剣男士の苦しみよ。歴史において悲しい役割を背負わされているの、彼ら自身もでは?

 

 

  • 水心子について

水心子が発見した、愛によって物語=歴史が動いてきたこと、かなり包括的でいいテーマだなと思った。

M3の『ほころび』、水心子の性格と清麿の性格を説明する曲かと思いきや、本作全てにかかってくるテーマの提示とかもしててすごい。

「水」「清」ければ月宿る、ってことは、水心子が三日月に共鳴したのは一人ではなし得ず、清麿が隣にいたからこそなし得たんだろうな。「落ち着いて ほら深呼吸」も、水心子は「水」だから呼吸できないってことと掛かってるのかなとぼんやり思った。

「水清ければ魚棲まず」は水心子の性格が真面目すぎることと、太平の世には刀が栄えないことがかかってるんだろうね。あとやはり最初の時点では清麿くんが隣にいてくれることを軽視してるような感じ。「月宿る」は清麿パートで「魚棲まず」は水心子パートなので二人の見方が反対なのはわかる。

「心もあれば魚も棲むかもしれないよ」は、水心子の「心」を引き合いに出して、刀もまた栄えるかもって慰めてるんだろうけど、まさに今のリアルの状況では。「心」に感化されて平和な世のオタクが刀にハマっている。

 

三日月の記憶が流れて「蓮の花、竜胆、葵、都忘れ、トリカブト、山吹、桔梗……」って花を数えるシーンで水心子が何に気づいたのかが分からない。

この後から彼は積極的になり、主に「好きなようにやらせてもらいたい」「小さなせせらぎの美しさに心が洗われることもあるはずなんだ」と提言してるんだよね。何に気づいたんだ?

 

「我らが守ろうとしている歴史は、未来は、誰のための歴史なんだ」っていう指摘はやっときたか〜と思った。刀剣乱舞ホワイダニットとして解き明かしてほしい。審神者も何も分かっていないので……

「あなたの守った大河の流れ着く先は!」って言ってたけど、川がたどり着く「海」はおそらく刀ミュシリーズでは「死」の領域なんだよね。豊前が静かの海匂わせをした時にパライソのテーマ流れたの、ウ〜〜ン……になってた。

 

 

  • 蓮と石

江戸城建設シーンの「石」、むすはじの石のイメージ引き継いでるよな!?『要となる城』にも『いびつないし』と同じく「石」と「意志」の掛詞があったのでオ!になった。ただあちらは「いびつ」だけど、江戸城の石垣はきれいに整えられてるんだよね。ここの対比が気になる。

そんで天海さまの蓮もつはゆめの蓮との接続なのではと思った。つはゆめの蓮は仏教とは直接関係なかったし、イメージの拡大を狙ってるのかも。天海さまと蓮が接続されたということはみほとせとも繋がったということだし……

 

 

  • 正史を成立させるための民衆

能面の彼女が我々であるということは分かりやすかったけど、我々以外の人たちも内包していると一応書いておきたい。

たとえば山吹を道灌に渡したと言われている女も「そこで頑張っている」彼女であったはずで、つまり能面の彼女は、主体(正史)を成立させるためにある要素なんだと思う。主体を主体たらしめているのは周囲の様々なものなので。彼女がいなかったら道灌は己の愚かさに気がつかなかったし、歌を詠まなかったんだよね。

ただ、山吹を渡した彼女と現代の我々との接続はトリッキーだし、ようやったな……という感想。逆にめちゃくちゃ歴史に名を残して、あんな能面に私を表象されないようにしてやりたいね(逆張りオタク)。

 

 

  • 亡くなった道灌への歌

ほろほろと山吹散るか滝の音

道灌は「風」=豊前ではなくて、滝=「大河の流れ」によって散らされた命だって慰めてるように読める歌なんだよね、これ。よくも芭蕉にこんなピッタリの句があったよね……。

季語としての山吹は晩春(4月)ってのもちょうど今頃の時期なんだ……って感慨深くなった。五月雨といい、春の公演によく合わせてきたな。

 

 

  • 新々刀と江に与えられた役割

三日月、新々刀に「これまでとこれからを繋ぐ架け橋となれ」て言ってたけど、「これから」ってのがミソなんだろうな。刀剣乱舞で未来のことって語られたことないよね?

そして江に言った「人と人ならざるものの架け橋となれ」ってつまり、これまでの三日月みたいに物部を各時代に増やす仕事してね!ってことかと思った。「記憶が……」ってのも、今回水心子がなっていたように三日月の記憶も自分の記憶としてアクセスできるようになったってことかなと。いや三日月の記憶はクラウドに保存されてんのか?

とりあえず新々刀と江は今後も出陣するんでしょうね。審神者は三日月が勝手に人事決めてることに危機感覚えた方が良いのでは(マジレス)

そういえば偶然かもしれないけど、江6振りのメンカラと阿津賀志メン6振りのメンカラがちょうど重なってて、エ…………になってしまった。世代交代なの……?やだよ〜(T_T)

 

 

 

・キャラ!

  • 水心子くん

見るたびによくなるからビビってた!『ほころび』の「私の役目」から入るとこ、最初はそこまで険しくなかった気がしてたけど変化後いいですよね。音の響かせ方が気持ちよくて、歌聴くの好きでした。途中の殺陣で、刀なぞってキメるとこもいいよね……

勝先生に「いい刀だな」って言うのにわざわざ戻ってくるの、解釈違いだな…と毎回思ってたんだけどどうなんですか!?あそこでそれを言うのはどちらかというと清麿かと思ってた。水心子くんそういう感じなの!?

 

 

  • 清麿くん

水心子への優しさ、ただの友情じゃなくない?母性よもはや。

パライソでの豊前的な感じであんまり彼自身の感情吐露とかはなされなかったね。また他の公演で見せ場がほしいところ。

 

  • 光世

殺陣、重心低くて一太刀が重そうなのに腕ブンブン回すから怖い。首ボキボキ鳴らすのも怖い。膝の紐ってああやって使うんか……

兄弟のことは積極的にイジっていくタイプの光世で、これ無表情で覇気がないから暗く見えるだけでインキャではねえなとおもいました。

光世どう見てもヨウジヤマモトのモデルで面白かった。雷太さん声量あるし歌詞聞き取りやすいしヒューマンビートボックスはドイケだしサイコー🤩はやくはるちゃんとバッティングしてメチャクチャにしてほしい

 

  • ソハヤ

歌うめ〜しキラキラしてて眩しい。天海さまとの複雑な関係性、オタクはハラハラしてしまった。

入寂シーンの「あんた……まさか!」ってなに?このメンバーが刀剣男士って分かってたのか!?ってこと?天海さまその前から普通に彼らに話しかけてたから分かってるんだと思ってた。

よくやったんじゃねえか 互いにな

本作はソハヤが過去を乗り越える物語でもあるってことでよき?あと天海とソハヤのカラーリング同じなのもね……いいよね……

 

パライソの時もそうだけど爽やかすぎてなんか……いいことしか言わないし……と思ってたら(当方こじらせた子が好きがち)、だんだん彼の闇が見えてきましたね。道灌殺したあと(豊前の真顔ってたぶんここのシーンだけだと思うけどめちゃくちゃ怖かった。美形の真顔、怖がち)さみくんに「できればお前には歌だけ詠っていてほしいよ」って言ったのは紛れもない本心だろうし、イイヤシすぎんか!?になった。自己犠牲しすぎると三日月ルート入っちゃうから心配なんだけどフラグ立ってない?

眉毛がめっちゃ動くのがチャーミングですよね。次の豊前の2部曲は夕暮れの首都高を走るシティポップでお願いします。

 

  • 桑名

桑名、「地に足つけてナンボ」とか言ってる割には他者の機微に敏いのかな。誰もいなくなった世界で昔そこにいた人たちに思いを馳せるの、深い共感能力があればこそだと思う。「終わりも始まりもなくてすべては繋がっている」という世界のあり方を誰に教わるでもなく知っていたり、バランサーって感じする。清麿くんも「踏む地があればこそ 居場所 見失える」って歌ってたもんね……

声低めなのに意外とハイキーが出る!『問わず語り』の「真っ赤な大地」のところファルセット使わないのすごくない!?

 

  • さみくん

カワイイ〜〜💜🐕💜‼️🥳

なんでこんなに可愛いの!?私の忍び、私の子犬、私の季語……。

一見クールでツンとしてるように見えるのに美しいものを愛している心優しいさみくん……。普段無表情だからこそ、たまに見せる笑顔が本当にカワイイですね。忍びとしての目的意識も高くて主にも忠誠心が高くて……顕現曲の引用失礼しますよ。

同じ時代を生きたあの方

私の名前をよんでくれたあの方

想いが溢れてくる  季語とともに


雨に隠れて 何をしましょうか

雨に忍んで 何をいたしましょう

雨に隠れて 密かに攻め込む

雨に忍んで  闇討ちしましょう


わん 雨に濡れた子犬が

わん あなたのために詠みましょう

わん 素晴らしい一句を

わん あなたのためだけに

ナニコレ?自分のことを「雨に濡れた子犬」だと思ってんの…………?いやマジ? 初見でこの曲を聴いたときから完全にさみくんの虜虜虜虜虜🎶になってしまいました。曲調はsingin' in the rainなのに(これも狙ってない!?)。

あのスピード感のある殺陣!!足の甲に刀突き刺してグリグリするのえげつね〜のよ。あと階段駆け上がってスライディングで現れて「頭の命令です」てちょうかっこよくない!?あーしもあれやりたい。が、クールな殺陣、クールなダンスをしてても尻尾がゆらゆら揺れてるので温度差で気が狂う。他のメンツは普通に天海さまと話してるのに、さみくんだけ襟巻きを上げて律儀に忍んでるシーン、毎回カワイすぎて死ぬかと思っていた。

道灌さまとのデュエットの「雲から溢れ零れ落ちる 雨の如く」でファルセット使わずに地声で響かせてた回見れたの超うれしかったな……

さみくんの「わん」は狙ってないのがいいんよな。あざとくないままでいてほしい……何でもするから勝ちに行くぜベイベーで「アオーン🎶」してください。いつまででも待ってます。𝒹𝑒𝒶𝓇  私の季語☂️

 

 

 

  • 雲くん

「線なんて引くからこっち側とあっち側で分かれちゃうんだ」脱構築ダウナーわんわん。顕現曲の自嘲の表情すごくなかったですか!?あとさみが道灌とデュエットしてる時の、雨さんが幸せそうでうれしいけど自分がその幸せを共有できないことへの嫉妬が混ざった複雑な表情。

殺陣のときも自分が斬ってる時間遡行軍の顔じっと見てたり、桑名とのシーンで「雲も必要だよ」って言われたときの猜疑心と期待が混ざったような視線だったり、表情が良、、、、、、

こちらも殺陣うまくて絶対経験者の人じゃん。になった。ダンスも上手いし歌詞も聞き取りやすい。雨さんとのデュエットソングほしいねえ……

 

  • 将門公

殺陣うめ〜〜〜。今作で一番うまかったんじゃないか?しかもでかい太刀だから慣れてる人じゃないとあんなにうまく扱えないと思う。

死ぬときの矢がどこから出てきたのかずっと気になってた。鞘に隠してる説とかもあったけど、あそこの殺陣で左手使ってなかったし左手の袖に入れてたのか……?怨霊verの青い衣装+ウィッグへの早替えもあったり、大活躍でしたね。

 

  • 道灌さま

旅の者なんて素性わからないんだから仲良くなるのやめな!!!て毎回マジレスしてしまう。史実だと風呂場で殺された(謀殺)らしくて、シンプルに相手方の卑怯さにキレてしまった。さみくんと歌詠んでくれて、ありがとね……。

 

  • 天海さま

寺生まれのTさん!!!咲き誇れプンダリーカ!!!

はなのうたの個人パート、天海さまだけ「歌」じゃなくて「祈りが聞こえるか」なのイイ。みほとせ組との接続はあるようでないのかな……プンダリーカといえばの(?)村正先生との絡みほしかった。

てか天海と勝先生同じ人が演じてるのすごいんよ。ポンコツなのでずっと気づかなかった。勝先生が唾で戦ってるとこ、逆にこのご時世だからこそ!?とじわじわきた。

 

 

 

・曲

『次に降る雨』と『問わず語り』だけ語らせてほしい……

  • 次に降る雨

歌詞と二人の優しい歌声が良すぎるのよ。本作での一番の泣きどころだと思ってる。

次に降る雨はその昔 恐竜がこぼした涙かもしれない

河童の皿を潤したかもしれないし  つわものたちの汗を流したかもしれない

 

もしかしたら 畦に囲まれ稲穂実らせ

もしかしたら 鳥居を濡らす禊の雨

もしかしたら 最上川の流れを 早くしたかもしれない

 

この星の中を 巡り巡って

目が回りそう

大丈夫 ゆっくりだから

ゆっくり じっくり

気が遠くなるね

でも楽しみだよ

何が生まれるか 何が飛び出すか

 

次に降る雨はその昔  焼き入れのとき触れた水かもしれない

ゆっくり  ゆっくり

じっくり  じっくり

次に降る雨を

待とう

ウワ〜〜ッ!!!打ってて涙ぐんでる。

浅井さやかさんのポエジーに抗えんのよ。対句の使い方うますぎんか?そんで2人の声の重なり、連なり……

ここでさみくんでなく雲くんが「最上川の流れを〜」って歌うの、愛じゃん。俳句詠んでるさみくんが好きなんだね。わかる。

 

  • 問わず語り

問われていないことを語ることは、すなわち心に留めておけなくて感情が溢れてくることで、さみくんめちゃくちゃ主題担ってる〜!!!になった。このエントリも私の問わず語りです。

誰もいなくても 大地はそこにある

誰もいなくても 空はそこにある

誰もいなくても 風は吹き荒れる

でも誰かがいなくては 歌は生まれない


誰もいなくても 陽は昇り沈む

誰もいなくても 時は止まらねえ

誰もいないなら 探しに行こう

誰かがいる 風景 誰かといた 景色


折節の想い綴る 日記のように

心に刻まれた風景 心が覚えてる景色


群青の空 黄金色の波

たなびく瑞穂  実り 祈り


誰かが言った 覚えておいてと

誰かが言った 忘れてくれと


これは問わず語り 耳の奥でくすぶる歌

これは問わず語り 瞼の裏で揺れる残像


真っ赤な大地  澄んだ暗闇

それとも朽ち果てた 命


誰かが言った 見つけてくれと

誰かが言った 隠してくれと


これは問わず語り 心に刻まれた風景

これは問わず語り 心が覚えてる景色


これは問わず語り 忘れぬあの人の名前

これは問わず語り 忘れぬあの人の温もり


これは問わず語り 聞いてほしかった 独り言

「耳の奥でくすぶる歌」「瞼の裏で揺れる残像」、現場の後のオタクじゃんね(T_T)心当たりがありすぎて。

とうみゅのオタクになってから忘れたくない風景がめちゃくちゃ増えて、嬉しいけど悲しい。「覚えてる」ってことは過去であって、永遠にその時間には戻れないので。彼らはずっとその時間にいたいと思うことないのかな……きっとあるよね…… 

 

 

・二部

もう公演終わっちゃったから曲名も出てるんだな〜ってしんみりしてる。

 

M1   革命前夜

経験したことない 世界なんかはない

変化のプレリュード be,be,be one more

自分史上初の 未開の世界へ

踏み込んでさあ be,be,be,one more


だんだん早くなってくる鼓動に

この身を 心を 任せ 今飛び込め


轟け re,re,revolution

e,e,evolution

一筋の稲妻より早く 刺す

眩くre,re,revolution

このままe,e,evolution

いつかの想い重ね 共に集え

今まさに革命

サビ入る前の光世の咆哮とタメよかったよな。レボリューション派とエボリューション派で分かれてたの今考えると面白い。

 

M2   未だ視ぬ世界

Get down 始まる

未だ視ぬ世界

立ち止まるな

これメッチャ好きだったんだが〜〜!?爆上がりできる。V系かと思ったら意外と王道ロックだった。もはやペンラ振るよりも拳上げたいやつ!

光世が上手で自分の腰の布蹴り上げてヒラ…てさせるやつかっこよくてビックリしたの覚えてる、何その技は、、、

 

M3   illusion of my heart

夢のような その幻

この目焦がす 理由はいらない

我に返る リアルな景色

少し 少し 薄れていった


掴めない 輝きは

例え儚く なく なっても

この心 焼きついたまま離れない


illusion ha-ha heart in mind

何度も会いたくなる

illusion ha-ha heart in mind

鮮やかに色づく


満たされた気持ちを探すように

深くはまったとして

心を潤すのは

彩られた姿 illusion...

初見の時Winkじゃん!!!!!て沸いた。新々刀ビジュアルかわいいので何でもいけますね。この曲もライブではシャッフルユニットで歌ってほし〜い!!

てか「何度も触れたくなる恋ほど美しい」って何!?!?!?!?!?!?

 

M4    I want to be here

I know that 当たり前に

I feel that 見えない景色

ここに立ち続けられるのなら

全て超えてやる


扉の先は夢 誰も邪魔できない

手にしたその鍵は 重ねた奇跡

扉の先は未来 無限に広がる

みんな一緒なら


I want to be here

必死で掴んだこの輝きを

I want to be here 離しはしない

I want to be here

夢のかけらを手に持って

step,step,step,step,step into shining dream

キラッキラ!!!!初見時は江の第一形態ダサ……と思っていたけど今では爆イケと脳が完全に認識している。オーバーサイズ似合うということは骨ナチュ…?

これも歌詞をメタ的に読んでしまうの赦されたい。だってどちらかというと刀剣男士より俳優の立場の方がしっくりくるじゃん……

 

MC

光世の足ドンでぴょーんと跳ぶ無表情さみくんかわいすぎワロタ……ワロタ…… 階段の上で雲くんに耳打ちしてる回ちょいちょいあったよね何アレ。

結局われわれのペンラは何の野菜なんだ。大地の回答、一貫性なさがち。

最後に観劇した日に手拍子当番さみくんだったのでガッツポーズしてしまったよな。手裏剣かわいすぎんか🥷

 

M5   ∞

「一緒にdancin' night」じゃねーのよあんなハイレベルなダンスできんのよ。さみくんだけ突き❗️突き❗️ハイキック❗️なのバチイケでサイコ〜でしたね。

途中で曲調変わってラテンっぽい感じになるの、だから第二形態が襟付きで胸元あけたシャツなのかな〜などと思っていた。

 

M6   ETERNAL FLAME

みんな大好きペンラ曲!!個人的にも2部で一番好きでした。こんな東方アレンジみたいなタイトルだと思ってなくて笑ってしまった。

叫びたい!この衝動

止む間もない We need somebody

助けてほしいのは oh,No,oh,oh,oh


そんなのいない!どうしたらいい?

気づいたなら新たなヒーロー

後戻りなんて oh,No,oh,oh,oh


何かを変えるには まず自分が変わらなきゃ

そう証明できるのは 結局自分自身だ

No,oh,oh,ohのとこ指に合わせてペンラ振るの好きオタク。ペンラで軽い振りするのほんまに好きやから公式でこういう曲出してくれてうれしい!たのしい!大好き!になった。

「己を鼓舞して 生まれ変われ何度でも」が一番好きな歌詞です。眩しすぎて泣いてしまう。

 

M7   焔

覚悟を決めた 眼差しが今

真っ直ぐ前だけ向いて

滾らせるのは 自分の全て

正々堂々と往け 熱を浴びて


険しき道は 俺の生き様

切り裂くような叫びは激励

先には未知の動揺が待つ

勇ましく熱上げて 声を上げろ


心に灯した 決意を持って前進

心に纏わりついた 恐怖など


燃やせ本能 心の焔

一瞬の憂い燃やし尽くして

ただ本能 起こせ焔

この傷は俺が誇る勲章になる


Go fire!

ずっと勝手にタイトル「本能」だと思ってて、椎名林檎じゃん……と心配してたんですけど杞憂でしたね。ゴーファイヤーのとこみんな同じ振りしてるのに光世だけ反り方エグくてイナバウアーみたいになってるのめちゃ面白かった。あとサビのステップ死ぬほどかっこよくて一生見てたい!!!になってた。さみくんキレキレすぎんよ。なんか腰のスリットなぞる動きもあったよね?やめなさい(マジの叱責)

うろ覚えなんですけど、多分パライソ初演の脱ぎ曲もこれだったような……

一瞬の迷い灰に還して♡(うちわ)

 

 

 

 

 

 

 

 

以上になります。すみませんこの時点で約11000字です。問わず語りという免罪符があるとはいえ語りすぎなのよ。

大楽のカテコでこちら側が拍手された公演なんて生まれて初めてでジーンときました。みんなで作り上げた東京心覚サイコ〜でした!!公演決行してくれてありがとう……この公演に関わってる全ての人に𝑩𝑰𝑮𝑳𝑶𝑽𝑬………💕

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