アーティゾン開館記念展『見えてくる光景』感想+@
どうも、こんにちは。
いきなりですが最近別界隈に推しが増えまして。まだ名前を出さなくてもいいかな〜という感じなのですが(Twitterでは思いっきり言っちゃってますけど)、Webメディア等でライターをやってる方なのでめちゃくちゃ文章が面白くて。しかもインターネット・オタクで、私とも環境としてはあまり遠くないところにいるはずなのに、物事に対する認識の仕方とかとらえ方とかも全然違ってて(それはみんなそうだろうけど)、そんなところにアンテナ張ってなくない!?って思うような日常のことまで脱構築的というかユニークな考え方をしてて。
自分もちゃんと考えてアウトプットしないとどんどん発想とか思考回路が凝り固まっちゃうよな……と思ってこうして文字を打っている次第です。
そもそもなんで最近ブログ書いてなかったかというと、一つは授業で常にレポート書いたりレジュメ作ったりしてるので、それでアウトプット欲が満たされてしまうところがあったから。
もう一つは、舞台界隈ってあんまり文章にしない文化なのかなという感触があって。いやもちろん書いてる人が一定数いることも知ってるけど、そういう人たちって大体 ・歴が長くて ・社会人で ・いろんな意味で落ち着いてる 人たちじゃない?堂々とオープンアカウントでつぶやけるタイプの人。
私は鍵垢で活動する類のオタクだったので、なんとなくここでも推しの名前を出しづらかったし、そうすると推しバレに繋がるから作品感想も書けないし……となる。なんとなく暗黙の了解として推しの名前を出したくない。他人を信用できないので……。あと普通にファンレをガンガン出すタイプなのでそれでアウトプット欲が満たされてるというのもあった。
まあ2.5のオタクになってからはそんな感じでおりましたが、今回また初心に戻って(?)いろいろ感想書いてこうかなと思い。やっぱひとつのプラットフォームにアウトプットした感想をまとめておかないとなんかモヤモヤするのは確かなんだよな。消化不良というか。文字にすることで自分の見解を確定させてるところあるので……。
というかタイトルから「壁に向かって」って言ってるのに読んでる誰かを意識してることが傲慢ですよね。私はいま虚空に向かって話しています。
前置きが長くなりましたが!今回はこれの感想です!ドン!
はい。アーティゾン美術館の開館記念展、『見えてくる光景 コレクションの現在地』です!
いきなり美術展かよとお思いでしょうが、このブログは元々なんでも感想ブログとして作ったつもりだったので……最初の記事たしか映画の虐殺器官の感想だった気がするし……
すぐ言い訳する〜!進みたいと思います。
アーティゾン美術館は元ブリヂストン美術館が館名変更+建て替え+作品の追加購入(結構多い)した美術館で、今回初めて行った。なんと言ってもネットでの時間ごとの事前予約制というのがかなり良い。○時〜○時の間に入館って指定されてるやつ。オタクにはコラボカフェといえば伝わりやすいでしょうか。ただ入れ替え制ではないので、入っちゃえばずっと見てられる。日曜なのに混んでなかったし、全部の博物館で実施してほしい(特に上野付近の常に混み混みミュージアム群……)。
そんでなんと学生無料!大学生も無料。値上げ値上げのこのご時世なのにヤバすぎる。
一階のロビーから入って、予約メールのQRコードをかざしてセキュリティチェックを受けて、6階から4階が展示室。フロアを下がっていく順路になっている。
そんでまたすごかったのが、自分のスマホで公式アプリ(無料)をダウンロードすれば音声ガイドが聞けてしまうという神システム。しかも来館者用のWiFiも飛んでて至れり尽くせり。トイレも綺麗だし、1円も払ってないのにいいのか……?という感情しかない。創立者の方のご意向らしいです。
追記・音声ガイドのナレーターは細谷佳正さんでした。ヤバ。
また国内の館にしては珍しく写真撮影もOKだった。すごいねえ。(ダメなものもあるらしいです!あと確かフラッシュはダメです。)
今回展示されてたのは19世紀以降の作品がほとんどだった気が。近代絵画のビッグネームが国内外問わず揃っててすごかった。
展示リスト見てもらえればわかると思うけど、印象派あたりの画家の作品大体ある。すごい。日本人画家の作品もちゃんとあったのがよかった。
藤田嗣治の『横たわる女と猫』めっちゃよくないですか?全体的にトーン抑えてるのに、ちゃんと背景の白とドレスの白と肌の白とシーツの白が違うの、すごい。油彩なのにこんな主線細いのどうやってやるんや。ペンで描いたようにしか見えん。絵がうまい人の絵はうまいな〜
ネコチャンもかわいい。
かと思えば古代ローマの壺(アンフォラ)があったり。紀元前520-510年ごろてすごいな。中心に描かれてるのはケルベロスらしいんですけど、頭が2つしかない。
ドニ!『バッカス祭』!ドニの使うピンクっぽい薄紫めちゃくちゃかわいいんだよな。てか全部の色がかわいい。舐めたら甘そうな色。主線の茶色とかキャラメルみたいな色しとるやん。ナビ派詳しくないけどファンタジックでかなり好き。
アングル『若い女の頭部』。アングル作品が国内にあるの知らなかった。誰かwiki編集してあげて。
ちなみに私は去年、かの『グランド・オダリスク』をルーヴルで見てきたのですが、展示位置がメッチャ高くて細かいところなんも見えなかった。
柄澤齊『古生代の夢』より、海百合花と甲冑魚。めちゃくちゃグッときません?これ実物はサイズが結構小さくて、木版らしいんだけど線がめちゃ細かくて職人技を感じた。シリーズの他の作品も並んでて、"良"だった。
ゴッホを観ては「モンマルトル……また行きたいな……」になり、シャルル・メリヨンのエッチングを観ては「ノートルダム……また行きたいな……」になり。写真撮ってないけどポン・ヌフの絵もあって、これが……郷愁……?(違います)
やっぱ舞台になった場所を知ってると知ってないとでは感動がかなり違うので、今度は南仏に行きたいですね。
青木繁!『わだつみのいろこの宮』。青木作品がたくさんあって勉強になったし眼福にもなった。英題がParadise under the Seaなの、大いにイメージを損なっている気がする……。難しいよね。
山幸彦の話を題材にした絵はもう一枚あって(小杉未醒の作品)、観てたとき近くにいた人が「ヤマユキヒコって何?」とか言っててマジかよ……になった。いうて私も詳しくは知らなかったのでアレですけど。
この豊玉媛の顔のキレイさ。かわいい。令和でも全然通用する。
油彩画観てると、シェーディングとハイライトを顔のどこに入れればいいかよくわかる。美人画がうまい画家って多分コントゥアリングメイクさせてもうまいと思うんだよな。
こんな感じで!紹介しなかったけど抽象絵画も結構多くありました。近代以降が一気に観れてお得!予約システムのおかげで混んでないしみんなアーティゾン美術館に行こう!
おまけ
藤島武二の自画像、若い頃の鶴見中尉に似てませんか?イケメン。