壁に向かって話し続ける

オタク女の備忘録

刀ミュ〜三百年の子守唄〜2019 感想

 

お久しぶりです。

ブログ更新をモタモタしてたらいつの間にか大阪公演まで終わってしまっていた……。まあモタモタしてた理由はエーステって舞台を観てたからなんですけど。すっかりネ○ケプラン○ング舞台がないと生活できない身体になってしまってるの笑ってください。

 

それはともかくとして、恒例の気狂い感想、つらつらと書いていきたいと思います。ネタバレ注意。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・1部

あれだけ初演観てて展開も分かってるから泣かないっしょwって余裕ぶっこいてたら、なんか冒頭から謎に泣けてきちゃって自分でも混乱してた。これだけ思い入れのある作品をまた観られる喜びなのか?自分の身体が何もわからん。おかげで刀剣乱舞あたりの記憶が欠落している。

 

M1は変わらず「脱いで魅せまショウ」。初演よりローテンションな感じで、息も切れてなかったしアオ!もなかった。 が手のひらは舐めてた。

村正、顕現してから蜻蛉切が出てきたシーンまでずっと、真顔で睨め付けるような目しててヒリついていた。その後物吉と遭遇して絡むところで「冗談ですよ」の言い方もそれ冗談じゃねえだろって感じになってたし、審神者に召集されたときも膝つかずずっと立ってこちらを睨め付けてた。あの目つきは審神者の意図を図ってるというより敵と認識してる方が近いのではと思った、“こいつもどうせ俺のこと誤解してんだろ”的な。

出陣して時間を跳ぶところ、勝利の凱歌じゃなくて新曲だった。唐突なテクノ系ポップスにビビり倒す審神者。軽い音がめっちゃピコピコ鳴ってて90'sアイドルソングっぽく、完全にタイムパトロール歴史物で流れる音楽ではなかった。混乱した。

青江が全然変わってた!飄々としてるはしてるんだけど、方向性が変わったというか。初演の茶化したような感じが全くなくなってて、シンプルに人の心がない感じだった(悪口ではない)。子守するシーンで乳母車の手を離してシューってやるのもなかった、あれ好きだったんだけど改めて考えてみると確かに解釈違いかもしれない。初演に続いて荒木さん(注・青江の役者さんです)にキャラ解釈を教えられているの、原作厨失格では?すまん自本丸の青江……。

 

物吉くんが子守唄最初に歌うシーン、

まつり始まる前の静けさ

君はまだゆめの中

がエモすぎてほんとにグッときた。初演では分からなかったこのエモさ。

タイトルにある「子守唄」って狭くはここで歌われたものを指すよね。ここで物吉が竹千代に歌ってあげた子守唄が徳川三百年の世に繋がっていく。まだ幼い竹千代は「まつり始まる前」=徳川家康として天下統一に身を投じる前、まだ何も知らないいとけなさで物吉の腕で眠っている……。

「夕紅の刻」ってつまり、紅の血が流れた戦国時代のことで、その後の徳川の治世のことを「静寂」って歌ってるんだね……。

 

かざぐるまの

風は季節を巡らせる 春を目覚めさせ

夏を呼び秋に染まり 冬を連れてくる

の竹千代が成長していく演出、改めてマジで好きだな〜と思った。てか新しい信康の竹千代くん芝居が上手い。

石切丸が「自分は何をしているんだろう」って我に返ってしまったことを明示するのにスローモーションを使うのめちゃくちゃ好きだなと思う。からの大倶利伽羅の「こんなものか」にキレる流れ、完全に石切丸が余裕なくしたせいで八つ当たり的につっかかってるってことになるよね!?初演でもこの順番で因果関係が分かりやすくなってたっけか?

なんか今回の石切丸、ナチュラル無礼だし世間知らずだし自分の力を過信して一人で背負い込もうとしちゃうし時おり少年のような目をするし、貴族のご子息って感じした。

「可惜夜の雲」、マジで村正の悲痛な叫びという感じだった。前回はなんかショーっぽかったけど、今回の村正すごくペシミスティックで儚げで、ずっと沈痛とも取れる表情をしてる。

「ただ、勝つために」、今回は結構冷静だった。衝動のままに行ったという感じではなく、ロジカルな物吉くんの論破が伝播したようにどこか冷静な蜻蛉切がいた。勝ちを確信してるというか、本多忠勝が勝つという歴史の流れの正しさを確信してるというか。

てか今回はかざぐるまとか複数人で歌う曲で、蜻蛉切めちゃ抑えてた気がする。もうちょっと聴きたかった。   

物吉くん、戦でどちらが勝つか必ず当てるの、凄腕シャーマンみたいになってないのかなと思った。あんなド美少年でしかも未来予知ができるのヤバくないか?家康って衆道しなかったんだっけ、大丈夫かな、何とは言わないけど……。それとも外見変えてむさ苦しいおじさんになってたりするのか?

5人で無意味に並ぶとこ、石切丸からしたらイライラ以外の何物でもないだろうなって辛くなってた。自分はこれから大好きな人を殺さないといけないのに何でこいつらは遊んでんねんってなるよね……   てか村正もあんなタイミングで物吉にデレることないし、蜻蛉切も村正にフォロー入れることなくない?いや今は石切丸のフォローに回れや。となった。今回の蜻蛉切、言葉が足りないところとか変にウジウジしてるところとか、“ダメなタイプの攻め”っぽくない?(コラ)

石切丸闇堕ちのところ、冷静になって考えるとなんも説明がないんだよな。闇堕ちするとどうなるの?危険な力ってなに?ぶん投げて何となく想像してね〜で本当にええんか!?刀ミュくんの脚本はもっとロジカルだろ!?となる。私はつはゆめの脚本ガチ恋なので……(?)

「どんな理由があろうとも殺してもいい人がいると思えないよ。」って10分前に言ってた石切丸が「ここで折れても貴様を倒す」なんて言っちゃうことがもう既に自我を失いかけてるってこと?貴様って言うのも違和感あるし。

ああなってしまった直接の原因としては信康が自分を庇って死んだことへのショックだよね?人の心に寄り添ってしまいがちな石切丸は長期任務に不向きということがよ~くわかりましたね……。

任務の序盤から自分が信康を殺すんだって覚悟を決めてたはずなのにどんどん感情移入してしまい、それに伴ってどんどん余裕を失っていく石切丸さん。彼を現実に即して助けてあげる(=代わりに信康を殺してあげる)人はチームの刀剣男士の中にも誰もいなかったわけで、結局彼を救ったのは(そしてその分絶望させたのは)信康が死ぬ間際に言った「半蔵、無理をするでないぞ」の一言なんだろうね。

まあ他の刀剣男士の名誉のために言っちゃうと半蔵以外が殺したらダメなんだから、石切丸さんが背伸びして半蔵選ばなければよかったんじゃんね。「私は……そうだな、服部半蔵として生きることにしよう!」じゃないよノリで自分が生きる役を決めるな。

信康さん、自分が死にかけているのに部下の心を慮れるすばらしい上官だし、家康も初演よりずっと人徳があることが表現されてた。 だからこそ信康が家督を継がないって言った時に家康が殴ったのびっくりする。 自分もやりたくなくてやってるのにお前だけ逃げるなんて許さないっていう発想だとすると結局、信康と家康って、家に縛られて宿命と言う名の義務から逃れられない男たちなんすよね。

吾兵もそうだしね……吾=われ、プラス兵だから、読み下すと「われ兵なり」となる。でもこれは彼の決意を表す名。決意があったからといって適性があった訳ではない。彼は守れなかった妹への贖罪のために兵士になることを選んだわけで、死ぬことを恐れ、文字を教えてほしいと言っていた彼が兵士に向いていたとはとても思えない。まあかといって農民に向いているという訳でもないんだろうなとも思う。たまたま農民に生まれたから土にまみれていたけど、時代が違ったら文民になっていたのかな、とか。   

 

まとめると、

人間たちは「生まれ」から逃れようと足掻いて後天的なアイデンティティ(=「育ち」)を獲得しようとし、

刀剣男士は刀の中の一本としてのアイデンティティ(御神刀、妖刀など)=「育ち」と、人を斬るものであるという「生まれ」とのギャップによって苦しんでいる。

 

ここが対。で?と言われるとそれまでなんですけど……。すぐ分析したくなっちゃう。

 

 

かざぐるまの、

風の吹く方角を見極めればこそ

永久に回り続けるかざぐるま

ってシニカルに感じるくらい現実的で、この6振りっぽい詞だな〜と思う。逆説的に言うと、風の吹く方角を見極めないとかざぐるまはすぐに止まってしまうわけで。このかざぐるまって徳川幕府のことなんだろうね。

むすはじでも風が効果的に使われてたよね、北海道に渡るとことか、兼さんが土方さんと対峙するとことか……。刀ミュシリーズにおける風の表現、今度考えてみたい。

 

最後にウィッグについて。いや今回も最高でした。刀ミュのヘアメイクが大好き。

倶利伽羅のウィッグの進歩最高だな!?あの柔らかさ絶対猫っ毛じゃん、ウィッグで髪質がわかるの天才としか言えん。原作へのリスペクトがすごい。逆に物吉くんはツンツンになってて硬そうというか、フィギュアの髪の造形だったな……。

あと村正の房のボリュームが減っててちょっと悲しかった。まあ重そうだもんなあれ。

青江は今までなかった横髪の束が増えてた!どんどん原作に忠実になってゆく……。

 

 

 

 

・2部

 

 

M1  全員の曲。もはや何もおぼえていない。

 


M2   引き続き全員。裏拍のちょ~~かっこいい曲!!めちゃ好み!みんな裏拍でペンラ振ろうよ……なんで表でリズム打っちゃうの??

ジャジーな曲で100%椅子を出してくる刀ミュくん、ちょっと未だによく分からん。青江がかっこいいことだけ分かった。

サビ1番に「解ってよこの心を」(大倶利伽羅パート?)、2番に「しっかり 見つめてよこの瞳を」(青江パート)だった気が……。「この瞳を」で自分の目を指差す青江が頭から離れない。にっかり青江結婚してくれ〜〜〜〜

 


MC  

物吉「あるじさま〜〜!!!わ〜〜!!!」←セリフがとんだらしい。こちらも わ〜〜!だった。

石切丸「言伝を預かってきたよ〜」→堀川からの言伝が扇子に書いてある    

物吉?「兼さん観察日記ですね(苦笑)」

 

 

M3  青江と石切丸のデュエット!爽やかで嵐みたいな感じの曲。ダンス激しめで非常によかった。サビではどっちかが歌ってどっちかがwow~ってフェイクいれるのを交互にしてた

 


M4  大倶利伽羅と物吉のデュエット、邦ロックっぽかった、バンプというかラッドというか。風の向こうへ?風の先へ?みたいな……

 

 

M5   村正派デュエット    歌唱力勝負のおしゃれなやつ……音楽ジャンルがわからん……クリスタルケイとかそんな感じ……おしゃれで激しくて歌が上手い。

 


M6   客降り   物吉と蜻蛉切がきたんだけど、物吉頭の後ろにバレッタしててびっくりした。あと衣装がキラッキラ。かつぴっちりしてて肉体のラインが晒されていた。

蜻蛉切は気持ちよさそうに歌ってるのがこっちまで気持ちよくなる、歌ってる時は少年みたいな顔になるのがいいよな……

 


M7   新曲!歓喜の華じゃなかった!所々に台詞があるかっこいい曲、大サビ蜻蛉切の「何として生きようか!」みたいなセリフが超かっこよかった、グッときた。あとBメロあたりに和歌があった気が。

間奏のパフォーマンスは金の長方形の布。投げてキャッチするところ村正だけ落としちゃったんだけど全くあわてず拾ってて大物感あった。ツイッター見ると成功率低いみたいで、それはそう。となった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんな感じでみほとせ再演でした。

銀劇で刀ミュ観るの新鮮だった!舞台狭いから色々工夫してるんだろうなという感じだった。

東京凱旋でまたTDC行くの楽しみ!

では。

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